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『 沈まぬ太陽 』

映画観賞後・・・

主演の渡辺謙さんが披露試写会の舞台挨拶で観客を
前に思わず涙した気持ちが少し読み取れた気がしました。

これは、凄い・・・・

上映途中10分の休憩を挟んだ3時間あまりの上映時間が
アッという間に思えるほど作品として素晴らしく完成度の高い
作品でした。

テーマは・・・

昭和30年代から60年代の終戦から急成長を遂げ経済大国と
なった激動の時代の日本国を縦軸に、そこに纏わる人間関係・・・

震撼とさせた航空事故を発端に蠢く社会とその組織は、
そこに生きる人々の葛藤、苦渋、願いを浮き彫りにします。

フィクションとしながらも、原作者の山崎豊子さんが新聞記者と
いう来歴をお持ちである事、そして我々が記憶に残る事故を
知っている事から、この作品の意味、そして社会への警鐘が
生々しく痛いほど伝わってきました。

私自身は、1994年4月に起きた中華航空機事故を現場で取材した
経験もある事から時折その時の現場の様子がフラッシュバックし・・・

『 現場近くの病院に次々に運ばれてくる遺体、搬送先が分からず、
 右往左往しいくつもの病院を一縷の望みを胸に駆け回るご遺族・・・

 徹夜で実況する中、運ばれた毛布に包まれた小さな遺体・・・
   おそらく、これからたくさんの夢を持ち生きていくはずであった生命。

 その悲しい現実を目の前にしたときは、リポートしながらもその声の
 震えを押さえきる事が出来ませんでした 』

そんな記憶が蘇り、観た語り継がれるべき映画 『 沈まぬ太陽 』は、
「不屈の精神」をもって信念を貫く一人の男の生き方から現代社会に
「生きていくとは・・・」を深く問いかける心揺さぶられる作品でした。

大切な魂のメッセージを頂きました。

個性の異なる3本の映画・・・
けれど、どの作品からも生きていく上での貴重な教えを頂きました。

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コメント

嵯峨さん、こんばんわ。

これは妹が原作を読もうとして挫折したようです。
最初のアフリカ編の辺りで、難しかったようで。

妹は会社の合併統合によるリストラに遭い、
6月途中から無職で、今は介護事務の資格を取るために
自宅学習の日々で、息抜きも兼ねて毎週水曜日に
レディースデーを利用して色々観に行っています。
最近では『カールじいさんの空飛ぶ家』を観て
「面白いってほどでもないけどつまらなくも無かった」と
さほど印象に残る映画ではなかったようでした。

山崎豊子さんは新聞記者の出だったのですか。
私は活字中毒なほどの読書好きで、特にミステリー愛好家ですが、
横山秀夫さんも良く読みます。この方も新聞記者出ですね。
同じフィクションでも、現実の報道現場とか事件の渦中にいる
警察も含めた人間の様子をリアルに描ける点では
新聞記者としての経験はどんな秀作も太刀打ち出来ないです。

山崎豊子さんの作品はどれも難しいテーマですよね。
横山秀夫さんのほうは警察内部が舞台になる作品が多く、
一見取っつき難そうな印象ですが、読み易いです。
映像化しても敬遠されそうなテーマを敢えて書いていて
しかも映像化そのものも難しいだろうと思う作品を
したいと思わせる点でこのお二人は共通していますね。

でも実は私、本は大丈夫でも映画は肩の凝らないものが好き。
なので『半落ち』も『沈まぬ太陽』も観るほうは苦手です。^^;
今観たいのは『クリスマス・キャロル』ですね。
『スクルージ』という舞台でもお馴染みですが
これも人間の内側にある弱さとかズルさをテーマにしていて
人が生を受けてから天に召されるまでにどう生きるか、
どう変われるかを考えさせられる作品でお薦めです。

投稿: もりしまやちあ | 2009年12月12日 (土) 21時59分

もりしまさん、こんにちは!
お返事が大変遅くなり失礼しました。

いろいろと原作本をお読みになっていらっしゃるのですね!
凄いです。私はどちらかというと映画で楽しみたくて・・・
映画と本のギャプが埋められない時の喪失感が寂しくなるので、
本を見る機会が少ないのですが・・・

もりしまさんの感想は勉強になります。
これからは面白い本があればまた教えて下さいね。

映画はその後、ご覧になりましたか?
カールおじさん、どうかしら?
まずはクリスマスキャロルかしら?

慌しいこの時季ですが、ゆっくり映画も観たい気分ですheart

投稿: seiko | 2009年12月23日 (水) 12時10分

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